2007年6月アーカイブ

平山郁夫美術館では、1999年のしまなみ海道開通に合わせた「平山郁夫と描くしまなみ海道児童絵画コンクール」、2000年からは「夏休み思い出絵日記コンクール」(主催・運営はしまなみ大学)、昨年には「小学生しまなみ海道写生大会」など、こどもを対象とした絵画コンクールを実施し、入賞作を館内で展示してきました。

これは、平山先生自身が小学生のとき、新聞社主催の絵画コンクールで入賞し、そのことが大いに励みになったとおっしゃっていること、つねづね「こどもの頃に豊かな感性を育てることが、将来どんな道に進んでもきっと役に立つ」とおっしゃっていることを踏まえてのことです。

このたび、平山先生最終審査で開催されてきた「夏休み思い出絵日記コンクール」と「しまなみ海道写生大会」を統合し、あわせて2005年から館内で実施してきた平山作品の模写活動に表彰の機会を与える意味もあって、3部門からなる平山郁夫美術館賞を創設いたしました。

すでに新聞で報道されておりますように、大賞と優秀賞には、新しく平山先生にデザインしていただくメダルが贈呈されるほか、副賞として大賞受賞者は東京国立博物館と東京芸術大学の見学ツアー、優秀賞受賞者は多々羅大橋の220メートルの主塔の頂上など、しまなみ海道の探検ツアーに招待することになっています。

コンクールについての詳細は、こちらをご覧下さい。

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高昌故城・中国 大下図(部分) 

6月1日から開催している「大下図で見る平山郁夫と玄奘三蔵のシルクロード」では、2000年12月31日に奈良薬師寺に奉納された《大唐西域壁画》の大下図を展示しています。

大下図は、本画の「型紙」として描かれるもので、原寸大の設計図とでも言うべきものです。

この下図の線を本紙(本画制作用の紙)に転写し、線が転写された本紙に墨で線を入れ、色を塗っていくことで作品ができます。油絵のように、下書きの上に直接色を塗っていくことはしないので、作品の数だけ大下図が残るのです。

薬師寺の壁画は、縦2.2メートル、1面あたりの幅が2.7メートルから3.3メートルという大きなものなので、特別に漉かれた雲肌麻紙が使われています。ふつうは下図には機械漉きの和紙が使われるのですが、そんな大きな紙は機械では漉くことができないので、薬師寺壁画においては下図にも本画と同じ紙が使われています。

下図を公開するすることが決まったので、画家本人によって淡く色がつけられましたが、用紙が特別にいいものなので、通常の下図に彩色したものとは違い、透明感のある非常に綺麗な色になっています。

本画では塗り込められてしまって見えない画家自身の手による「線」と、本画とは違う淡い色彩を味わうことができます。

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2011年3月

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