2007年5月アーカイブ

先日22日、尾道大学日本画コース(芸術文化学部美術学科)2、3年生の皆さんが
ご来館くださいました。
この間は同じく日本画コースの4年生、院生の皆さんが来てくださっていました、
ありがとうございます!
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皆さんひとつひとつの作品を真剣に鑑賞する姿がとても印象的でした。
岩絵の具の原料である鉱物の展示コーナーや、
平山先生の学生時代の資料コーナーでもじっくりと見られる姿が…。
本日の御来館が、皆さんのお役に立てばうれしいです。
明日からの制作もがんばってくださいね。
またのご来館をお待ちしております。

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平山郁夫美術館では、画学生の方々を応援するため
今年から尾道大学の学生さんの入館料を無料にしております。

次回は是非、瀬戸田をスケッチにもいらしてくださいね。

 21日、平山郁夫美術館内にて第1回美術館セミナーが開催されました。

本日は今回のセミナーの様子をご報告いたします!

夕刻7時、館内喫茶「オアシス」に15名の参加者の方々が集合。

館長の挨拶が終わり、その後展示室へ移動して当館学芸員による作品解説が行なわれました。

展示室には通常公開されていない大下図(『エジプトの少女(王家の谷ルクソール)』

『南海夕陽海のシルクロード』『アンコールワットの月』)の三点が展示され、

制作の過程と比較しながら鑑賞を楽しむことのできるセミナーとなりました。 %E3%82%BB%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%83%BC05.jpg

「本堂がこんなに大きく描かれているのは、これ以上後ろに下がれない場所で

平山先生がスケッチされていたからなのです。」(『緑韻富貴寺』)

「本画では子羊の顔は右向きに描かれていますが、大下図では左向きに描かれていますね。」

(『エジプトの少女』)など、モチーフと制作の背景にある話しや、制作秘話に加え、

画材や材料についての話しも加わり、幅広い内容のセミナーとなりました。

時には笑いも起こり、質問も自由に飛び交うなど和気あいあいとしながらも皆様の熱心な姿勢が

印象的でした。解説の後には館内喫茶「オアシス」でくつろぎのひとときをお過ごし頂き、

今回のセミナーは終了致しました。 %E3%82%BB%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%83%BC01.jpg

次回のセミナーは、6月18日(月)を予定しております。

第2回目は、今月28日から始まる展覧会、「大下図でみる平山郁夫と玄奘三蔵のシルクロード」の

作品解説です。皆様に楽しんで頂けるよう、試行錯誤して取り組んでゆきたいと思っております。

「こんなセミナーを受けてみたい」など、ご意見やご感想がご座位ましたら

何なりとお聞かせ頂ければと思います。 次回も皆様のご参加を心よりお待ちしております。

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「平成の平山郁夫」展も残すところあと9日となりました。2ヶ月強の展覧会期間でしたが、あっという間の2ヶ月でした。時が過ぎるのは早いものですね。そして16日に企画展の入館者数30000人を超えることとなりました。これも日ごろの皆様のご支援あってのこと…、本当にありがとうございます。 30000人目のお客様は、竹原市からお越しのご夫婦でした。記念品として館長から「絲調の路パミール高原を行く」の額絵が贈られ、ロビーで館長と一緒に記念写真をパチリ。驚き半分、喜んで頂けたようで美術館としましても嬉しい限りでございます。 本日の瀬戸田は曇り、なんとなく肌寒い一日でしたが庭のハマナスやサツキは華々しく中庭を演出しております。

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5月も中旬となりました、みなさま如何お過ごしでしょうか。

瀬戸田では柑橘の花も真っ盛り、甘い花の香りが島中を包んでいます。

さて、本日は来週の平山郁夫美術館セミナーについてのお知らせです。

 日時  :5月21日(月)午後7時~8時半(終了予定)

内容:「平成の平山郁夫」展 当館学芸員による作品解説

参加費:1000円(喫茶室のお飲み物付き)

集合場所:平山郁夫美術館ロビー内

お問い合わせ先:0845-27-3800

今年度は教育普及活動にも力を注ぎたいと考え、その第一回目が今回のセミナーとなります。

展示作品をより近くで鑑賞していただきながら、平山先生に関するお話やモチーフに関する話などを聞いて美術館を楽しんでいただきたいと思います。

作品鑑賞の後は、館内の喫茶室「オアシス」でくつろぎながらお互いに意見交流を楽しんでみませんか。

時間は午後7時からを予定しておりますので、昼間お時間を取るのが難しい方や一日の疲れ癒したい方など是非ご来館頂ければと思います。

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皆様のご来館をお待ちしております!

(N)

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今日は瀬戸田小学校四年生の1組、2組の生徒さん55名が先生方と一緒に美術館へ来てくださいました。館長が館内をご案内、展示資料や作品を解説しました。

「この絵は和紙の上に描かれているんだよ。」「絵を描くときは、皆はチューブの絵の具を使うと思いますが、日本画は鉱物を砕いた粉を使って描いているんですよ。」

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館長の話に、「へぇ~」という声。「この絵は百回以上も塗り重ねて描かれています。」「え~!百回以上もー!??」皆さん熱心に話しを聞いてくれました。

館長の話の後には、好きな絵の前で小学校のワークシートを記入。
「どうしてこの絵を選んだのかな?」と訪ねてみると「富士山がカッコいいからー!」(「山梨富士」2004年を見て)
「家がお寺だから、家にいっぱい建物があるよ。 だからお寺を見ると落ち着く…」(「朝陽鳳凰堂(宇治平等院)1989年」)
「太陽がきれいだった…」(「シルクロードを行くキャラバン(東・太陽)2005年」)などなど…。

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生徒さんの素直な感想を聞いて、わたしもとても新鮮な気持ちになりました。 瀬戸田小学校の先生方、今日は本当にありがとうございました。是非また来てくださいね。 平山郁夫美術館では、入館者にとって身近な美術館であることを目指しています。今年度より、尾道市内の小・中学生の入館料を無料としておりますが、市内に限らず、沢山の児童・生徒さんのお越しを心よりお待ちしております。

(N)

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 平成元年(1989)の院展出品作のうちの一点(この年は他に「朝陽鳳凰堂」が出品され、そちらもこの展覧会で展示しております)。当館での展示は5周年記念展以来5年ぶりです。「どこに行けば見られますか?」という質問を受けることの多い代表作の1点とされる作品ですが、美術館など公的な場所に収蔵されているものではありませんので、展覧会などに出品されたときにしか観ることはできません。(この展覧会の終了後に予定される展覧会は、今のところないようです)

 「ブルーモスク」は、内装に使われるタイルの青の美しさからそう呼ばれるのですが、この作品を見ていると、建物そのものが青いためそう呼ばれているのではないかという錯覚にとらわれる人もいるでしょう。背景の夜空にかかる天の川の美しさも含め、全体が特徴的な青一色に支配された神秘的な光景になっています。
 夜景を描く平山作品は数多く、その青は画家をイメージする色にもなっていますが、このような作品は決して夜ステッチをしているわけではありません。昼の明るい光の下で描いたものを、夜の景色に落とし込むことによって、立体感や量感が説得力をもったものになっているのです。

(B)

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(所蔵・早稲田大学)

 文化財保護を通じて世界平和を訴える平成の平山郁夫を象徴する一作です。平成14年(2002)の作品ですが、平成17年には第89回院展の地方展にも出品されました。縦1.7メートル、横5.5メートルという大作です。
 釈迦・キリスト・マホメットの三人を描く絵は昭和50年(1975)にも「新三一図(平和の祈り)」として描かれています(下の図)が、この作品が21世紀になって新しく描かれたのは、タリバンによるアフガニスタン・バーミアン大石仏の爆破、2001年の9.11同時多発テロと言ったイスラム過激派による凄惨な事件が続発したことと無関係ではありえません。
 世界地図を背景にあしらい、雲上に三聖人を立たせることで、世界平和を祈念する思いがより強く表現されているのではないかと思います。
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 両作品とも、中央には釈尊が描かれますが、これは厳しい対立をしがちな一神教どうしを、仏教の寛容さと慈悲の精神で橋渡しできないかと考えているからです。

(B)

[メモ]
 背景の世界地図には向かって右に太陽が、向かって左に月が描かれていますが、これは昭和30年頃描かれた「七つの海を行く南蛮船」(下の図・当館の所蔵品ですが、本展には出品していません)と同じです。

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 平成17年(2005)に開催された「平成の洛中洛外」展のため、先行して描かれた一点で、平成16年(2004)の春の院展で発表された作品です。

 平山作品としては珍しい、ななめ上方からの俯瞰(ふかん)の構図で描かれていますが、同じく俯瞰で描かれた「平成洛中洛外図」と同じように、金の砂子(すなご)で雲が描かれ、絵巻物などにも見られる日本画の伝統的な表現が現代化されたものを見ることができます。

 厚塗りの日本画は戦後さかんになった新しい技法で、岩絵の具と膠を使って紙に描くという材質的なことを別にすれば西洋画(油絵)と変わらないという人もあります。

 しかし、京都という日本の文化と伝統の象徴的な地を描くときに、あえて画面に「雲」を描くという伝統的な表現を使ったことには意味があります。 西洋画とはちがう、日本の伝統文化である「日本画」を描いているのだということが力強く主張されているように思えてなりません。

(B)

(1)と(2)は、個人のご所蔵なので、ふだんは見ることができません。 

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平成3年(1991)に描かれたこの作品は、 「海のシルクロード」展で発表され、ポスターやカタログの表紙を飾りましたので、ご記憶のかたもいらっしゃると思います。

中国・泉州で取材したジャンク(中国式帆船)を題材に、夕陽の中を行くロマンチックな画面を構成しています。

 逆光の表現ですが、ジャンクは黒く塗りつぶされているわけではなく、実物をご覧になれば、帆の継ぎ目など、非常に細かい描き込みがされていることがわかると思います。

 平山郁夫と言えば「シルクロードの画家」というイメージが強いのですが、中央アジアを経由するいわゆるシルクロードは、物資の輸送や人の行き来にとって、決して優れたルートだったわけではありません。
 そこを超えて行くらくだの隊商に人はロマンを感じるのですが、歴史的にみると、文化の交流を大動脈として支えてきたのは、実は海路だったのです。(現代でも、大量輸送の場合、海路と陸路のコスト差は、約100倍と言われています)

画家は現代のジャンクを描きながら、千年に及ぶ歴史を画面に織り込んでいるのだと言えるでしょう。

(B)

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